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本サブプロジェクトは、SATRI回路技術を使ったプリアンプ用途のプリント基板を設計・製作します。
本プリント基板は部品として各プロジェクトで利用します。
バクーンプロダクツ社から2007年に販売された小型プリアンプ基板 SATRI KIT-1002 というものがあったのですが、 (2022年時点)15年以上前の古い回路デザインということもあり、 最新の高精度モジュール部品や高精度ボリュームの良さを十分に引き出せないと思うに至りました。
本サブプロジェクトでは、最新SATRI回路技術を導入したプリアンプ基板を作成することを目的にしました。
プリアンプ基板は、バランスプリアンプ(XLR端子)、アンバランスプリアンプ(RCA端子)、簡易ヘッドホンアンプ、パワーアンプの前段(入力増幅段)、
機器内蔵用など複数用途で使うことを想定しています。
プリント基板のガーバーデータ、詳細部品リストなどの製造資料について公開を予定しています。
お待ちください。
別ページ「工具について」にまとめました。
『 PRIAMP-W 』はSATRI回路技術を複数盛り込んだプリアンプ基板です。
実際にはプリアンプの「基盤」とも言うべきもので、別途、モジュール(バッファ基板、ハイブリッドIC基板)を搭載する必要があります。
作業時期は、設計着手 2024年3月 、音出し 2024年5月 です。
なお先代「 PRIAMP V1 」基板の作業時期は、設計着手 2022年10月、音出し 2022年12月 でした。
前製作、2022年に人生で初めて作ったプリント基板である『HBC + PRIAMP v1』基板は反省点が数多くありました。
本サブプロジェクトでは2024年に再設計したPRIAMP V2という位置づけの『PRIAMP-W』基板について記載しています。
設計知見を多数反映して大幅見直しを行ったものです。
なおプリアンプ用途を想定した基板であり、ヘッドホンアンプ用途としても一応音は出ますが あくまでもオマケ的対応なので最善な回路ではありません。
PRIAMP-W 基板の全体写真です。
写真にある基板は、別途作るモジュール(HBD、SCCM-xx)の動作確認用基板ということもあって手持ち部品を適当に搭載しています(※テスト用で常用せず)。
出力用のトランジスタを付けて、簡易ヘッドホンアンプ用途の部品構成としています。
これはモジュール毎の出音の違いを比較するのにヘッドホンが向いているためです。
以下の写真は、今回のPRIAMP-W (PRIAMP V2)よりも前に製作した旧基板です。
写真:上が購入した「 SATRI KIT-1002 」でして最初期のもので、
バイアス安定化のV5.1モジュールICを増設させたりと色々手を加えています。
写真:下が「 PRIAMP V1 」基板でしてKIT1002の次に製作したものです。
基板サイズはPRIAMP V1は100mm x 30mm、 PRIAMP-W (V2)は100mm x 33mm です。
プリント基板発注時に(廉価100x100mm基板に)同種面付け出来るようにこのサイズとしています。
プリント基板は2層(表・裏)です。
プリアンプあるいはヘッドホンアンプなどの用途により使うものや予備部品などもあり、
3Dビューアにはあっても実際には搭載しない部品が幾つかあります。
TO-126トランジスタはヘッドホンアンプ用のときですが、アイドリングさほど流さないときはヒートシンク(放熱板取付)は不要です。
KiCADにてコンポーネントは部品定義しています。サブプロジェクトで作った基板は標準機能にて3Dモデル化が容易に出来るので助かります。
本家 SATRI-IC、HBFBC よりも縦幅を拡張したフットプリントにしており、またプリアンプ基板でもコンデンサやコネクタ等の部品に被らないようにしています。
これにより今後設計するコンポーネント部品の設計自由度を上げることができます。
プリアンプ基板にはオフセット調整の可変抵抗が2個ついています。
回路にDCサーボがあることから出力オフセット自体は常に抑えられているのですが、
適切に調整しておかないと音量ボリューム調整等のときにDCサーボが外れてポップノイズ等が発生することがあります。
また過大なDCサーボがかかることを低減したほうが音質面でもよさそうです。
オフセット調整は次のように行います。工具はテスターが必要です。
オシロスコープにて順次計測を行っていきます。
最初は入力0V(入力とGNDをショート)にて出力にオフセットが出ていないか安全性を順次確認します。
次にサイン波(1kHz~40kHz位)を入力して製造不良が無いか詳細確認を行います。
実際の波形の例です。
波形:左は正常です。大きな信号電圧(ボリューム大)のほか小さな信号電圧(ボリューム小、または入力小)なども確認しておきます。
波形:右は問題がある例です。上:入力信号、下:プリ出力信号でして、小音量時に発振していることが分かります。
オシロスコープで詳細確認していないと見つけることが困難です。
この波形は旧KIT-1002基板のものでして、対策は今回基板でいうところのC30発振対策コンデンサを増量して対処しました。
テスト入力信号のサイン波の発生にはPC用の信号発生ソフトを使っています。efuさん作の WaveGene というソフトなのですが、
現在はweb archiveでのみ辛うじてダウンロード可能となっています。
https://www.efu.jp.net/soft/wg/wg.html 【アーカイブ】
PCサウンド機能を使うことになるのですが、 きっちりテスト信号出すなら廉価品でいいのでDTM入門機とかのオーディオインターフェイスが良さそうです。
この PRIAMP-W は3代目プリアンプ基板であり、2回も見直していますし、今のところは改善予定はありません。
検討中
なお、新しいプリアンプを作るのが目的ではなく、 新モジュール部品をテストする基板が必要なのでとりあえず小型プリアンプ基板を用意するというものです。 常用は想定していません。とはいえ、アンプ回路の総部品点数は従来比で削減されるので音質的には向上するのではと予想しています。